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【老化に伴うこころとからだの変化と日常】介護職員初任者研修 一緒に勉強しよう!

介護職員初任者研修

介護職員初任者研修資格を取るべく勉強に通っています。

復習を兼ねてブログを更新していこうと思います。

介護職員初任者研修は介護の資格としては、受講し実習後 テストを受ければ取れる簡単な資格だと思いますが 勉強中の私にとっては かなり難しいように感じます。

介護職に就いている方は初心に戻るという意味で……

これから勉強しようと思っている方は参考に……

また親や配偶者の介護など 私たちの年齢ではとても身近で 避けては通れない現実です。

私自身は身近な人たちに迷惑をかけたくないと思っていますが……

予防的な視点からも参考にしていただけると嬉しいです。

 

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【老化に伴うこころとからだの変化と日常】

1.老化に伴うこころとからだの変化

一般に高齢になると、退職による社会的立場の変化、親しい知人や家族との死別による喪失感、運動機能の低下による苦悩など、若いころにはあまり遭遇しなかった出来事や状況が多くなり、物事を前向きに捉えることが難しくなることがある。

(1)こころとからだの変化の観察ポイント

 ①体温

 ・体温が一定に保たれているのは脳の機能によってコントロールされている。

  このコントロールにより体温が高くなると脱水などが疑われる。

  体の中に感染症の原因となる細菌やウイルスなどが入ると高熱を出して

  これを追い出そうするため、急激に体温が高くなり手足が冷たくなるなどの

  状態になる。

 ・通常 朝は低く夕方は高くなり、0.5℃程度の差がある。

  高齢者は体温が低くなる傾向があり、35℃台の事もある。

 ②血圧

 ・血圧は、測定の時間や気候、運動などで上がったり下がったりする。

  個人差もあるので、毎回の数値の変化を見ることが大切。

  介護職員は自動血圧測定器でのみ測定することができる。

  測定する腕の位置が心臓と同じ高さでないと正常な数値が出ないため注意が必要。

  測定した血圧値が普段の値と大きく異なる場合や、次の症状が見られたら、

  医師や看護師に連絡する。

   (a)頭重感、頭痛(特に脈動性頭痛)

   (b)ふらつきや立ちくらみ

   (c)首や肩のこり

 ③呼吸(通常1分間に12~20回)

  回数、深さの変化、リズムの乱れがないかどうか自然な状態での観察を行う。

  意識の状態、脈拍、チアノーゼ(唇が紫色)の有無、発熱、喘鳴(喉がゼイゼイいう)、

  自覚症状(息苦しさや胸痛、頭重感など)、せきやたんの有無、姿勢なども

  あわせて観察することが大切。

 ④脈拍

  脈拍数は通常1分間に60~80回ですが、加齢と共に少なくなる。

  運動や発熱などにより増加し、睡眠中は減少する。

  脈拍の普段と違う状態は、回数・リズム・大きさに現れる。

  回数の異常では、安静時に1分間に100回以上のものを頻脈、

  反対に通常より遅いものを徐脈という。

 ⑤意識

  意識障害は脳血管疾患が多いため緊急の対応が必要になることがある。

  ・ろれつが回らない

  ・頭をひどく痛がる→くも膜下出血

  ・突然おかしくなる

  ・手足の動きが悪いなど

 ⑥顔色・表情

  ・顔色、唇の色は悪くないか

  ・苦痛や不安、苦悩の表情の有無

  ・ぼんやりしていないか

  ・意識の程度はどうか

 ⑦その他

  歯周病・嚥下・尿や便・搔痒症・むくみ・しびれ・言語機能の障害・

  視力の老化・聴覚の老化・関節痛・脱水・睡眠障害・低栄養・歩行障害・

  転倒・廃用症候群・めまいなど

 

(2)知的能力の老化と特徴

 ①知能の構造

  知能は流動性知能因子と結晶性知能因子という2つの要因から

  構成されると考えられる。

  (a)流動性知能因子

   新しい学習や新しい環境に適応するための問題解決能力によって

   特徴づけられている。加齢や脳の病気や障害(病変ともいう)の

   影響を受けやすいもの。

  (b)結晶性知能因子

   蓄えられた経験を重視するもので、加齢や脳の病気・障害(病変)の

   影響を受けにくもの。→家事・自転車に乗るなど

 ②老化に伴う知能低下防止

  いかに結晶性知能因子による知識を保持するかが重要

  ・家庭や地域での人との交流や社会活動のなかでどのように生き生きとした

   生活を送れるかということが重要な課題。

  ・その人の尊厳を傷つけないよう、こころの健康を維持・向上できる関わりが

   介護職員には求められる。

 

2.老化に伴うこころとからだの変化と日常生活

(1)老化による日常生活への影響

 心臓や肺の機能が衰えると全身へ血液が行きわたらず、息苦しさを感じたり、

 血圧が上がる。たんが絡みやすくなったり、嚥下機能の低下で誤嚥が増え、 

 肺炎にかかりやすくなる。

 免疫力の低下や基礎体力の低下によって風邪をはじめとする感染症にかかりやすく、

 回復力も衰える。

 代謝機能の衰え、目の老化、筋力の低下、骨がもろくなるなど様々なことが起こる。

 こころの面をみても、退職や子どもの巣立ち、社会の一線から退いたことや、

 親しい人の死などによる大きな喪失感から抜け出せずにいる人もいる。

 そこへ身体的な不具合も加わり外出もままなくなくなったり、

 聞き取りにくいことから周囲の会話に加われないなどがあると、

 疎外感や取り残された感じが強くなって、引きこもりやうつ病になることもある。

 老化はその人の生活にさまざまな影響を及ぼす。

(2)身体的な老化と日常

 身体的な自立性の評価

  ADL(日常生活動作)

   人間が日常生活を送るのに基本的に必要な動作

   ・食事 ・排泄 ・移動 ・入浴 ・着脱衣 など

 介護職員には、誰にでも起こる老化に伴う身体的変化や、高齢者が

 かかりやすい疾患の特徴を十分に学習することが求められる。

 個々の高齢者の疾病の種類と程度、それによって

 日常生活の何が障害されているかを把握することが重要。

 

(3)要介護状態とならないために(フレイル予防)

 フレイルとは、健康な状態と要介護状態の中間の状態として、

 日本老年医学会が2014年(平成26)年に提唱。

 多くの高齢者は健康な状態から、筋力が衰える「サルコペニア」という

 状態を経て、更に生活機能が全般に衰える「フレイル」となり、

 徐々に要介護状態に陥る。

 フレイル予防のポイント「身体活動」「栄養」「社会参加」

 サルコペニアという筋肉の衰えを予防するためには栄養管理が重要。

 

2.高齢者と健康

(1)老人病と成人病、生活習慣病

 ヒトが老いると、老化による慢性疾患を有する率が高くなる・・・老人病

 中高年の人々がよくかかる慢性病の多くは、若い頃からの不適切な生活習慣

 (バランスの悪い食事、飲酒、喫煙、運動不足、多大なストレスなど)の

 繰り返しによって起こる疾患・・・生活習慣病(旧 成人病)

 代表的な死因

  がん(悪性新生物)、心疾患、肺炎、脳血管疾患、不慮の事故

  65歳以上の高齢者も生活習慣病が死亡の原因となる疾患にも関係している。

 

(2)代表的な生活習慣病
 ①高血圧症

 高血圧が続くと、脳血管疾患が起こりやすくなるけでなく、

 心臓や腎臓に負担がかかり、心臓が肥大したり衰弱したり、

 腎臓の働きなどが衰える。

 自動血圧計などを利用して日常的に血圧を測る必要がある。

  (a)本態性高血圧 

  40歳前後から血圧が次第に高くなるもので、成人の高血圧の約90%が

  これに該当する。

    遺伝的な体質や若い頃からの塩分のとりすぎ、お酒の飲み過ぎ、肥満、

    ストレスなどの影響から、高血圧状態になるとされている。

 (b)老人性高血圧

  60歳以上になってから起こる大動脈壁の硬貨が主な原因の高血圧。

 (c)腎性高血圧

  慢性腎炎など、加齢に伴って腎臓全体に動脈硬化が進むと怒る高血圧。

(d)二次性高血圧

  色々な種類があり、その種類によって治療法も異なる。

 

②心疾患

 虚血性心疾患:狭心症、心筋梗塞など

 (a)生活習慣病としての心臓病

  原因には心臓の筋肉に血液を送る冠状動脈の内腔が

  a-1.動脈硬化によって狭くなることで起こる軽度の狭心症

  a-2.狭くなった内腔が血栓でさらに狭くなる事による重度の狭心症

  a-3.冠状動脈が血栓で詰まることによって心筋への血流が低下または

     遮断されて起こる心筋梗塞症

      これらを虚血性心疾患と呼ぶ

  危険因子(生活習慣病が大きく関わっている)

  ・血液中のコレステロール値がたかくなる(脂質異常症)

  ・高血圧 ・精神的ストレス ・肥満 ・喫煙 ・糖尿病など

③脳血管疾患

   ・脳出血 ・脳梗塞(脳血栓。脳閉塞) ・くも膜下出血

④その他の生活習慣病

  ・糖尿病 ・腎臓病 ・肝臓房 ・痛風など

 

3.まとめ

老化による機能の低下は元にもどすことはできない。

慢性的な疾患の完治もかなり難しい。生活習慣病も同様。

機能の低下や疾患の悪化が進む、廃用症候群(生活不活発病)といって

心身の機能のすべてが低下してしまう「寝たきり」になってしまうことも

まれではないので、どんなに高齢であってもできるだけ機能低下の速度を遅らせ、

疾患の悪化を防ぎ、新たな疾患を発症させないことが重要。